楽しいお絵描きワールド ・江ノ電 
 

 

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だいたい、ちょっと無謀な企画である。
江ノ電は、藤沢駅から鎌倉までの全駅数15ある。これを駅舎だけスケッチしたとしても
あたりまえだが 15ある。 しかし、駅舎だけでは面白くないので、周辺や
電車も描きたいのは人情というもの。

とすると全部で30枚から45枚描くことになる。
一駅で2時間かけたとして少なくとも60時間。それに散策(ロケハン)する時間も
必要だ。まあ、1日6時間頑張ったとして 2週間はかかる。
実際に移動やら色々考えると1ヵ月。 ・・・ これは、サラリーマンとしてちょいと無理。

なので、いくつかは描くとして、後は写真で行くしかないだろうと決めた。
だとしても取れる日はせいぜい1日か2日。ということは、1駅 30分から1時間の勘定。
これは大変だ。

 

そこで決めたタイトルが 『全駅かけあしスケッチ』というわけである。

大体の覚悟ができたところで、5月の天気の良い日。休暇の取れる日、
17日決行とあいなった。どうなりますか・・・

当日はいつもの出勤タイムと同じ時間に家を出る。10時過ぎに藤沢駅到着。
ここで、1日乗車券 「のりおりくん」を購入。

一旦鎌倉まで行って、ひと駅ずつ戻ってくる作戦。

いざ、戦闘開始。

 

鎌倉駅

 

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透明水彩

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駅前のロータリーをうろうろ。スケッチポイントを探す。江ノ電の駅を正面にしようか・・・JRの駅が入ってしまうがよしとするか・・・
駅の反対口にも行ってみたが、こちらは江ノ電の口はない。

 

 

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あかしや水彩毛筆

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戻って、江ノ電駅にターゲットを絞る。駅前に人力車が二つとまっていた。 浅草みたいと思う。外国人には受けるのだろうなぁとも思う。

 

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パステル

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まだまだ始まったばかりで元気もあり、歩き回り、写真もいっぱい撮った。
これが、当日の夕方近くになってあだに・・・・

和田塚駅

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透明水彩

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和田塚の駅を降りて、絵とは反対の奥の方の無人改札から外へ出ると、狭い路地。
何処へ行った良いのやら・・・

駅の入り口付近で戯れる親子。 電車が来ましたようぉ〜

 

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パステル

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次の電車がくるまでスケッチでもと思いスケッチブックを取り出した。
日中はおおむね12分間隔で運行されているそうだが、描きはじめて間もなく・・・
あれれっ? 電車がきちゃったよぉ〜

まだ、先も長いので中断して電車に乗ることにした。

 

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由比ガ浜駅

「ケ」が駅名などでは使われるが、地名は『ガ』が使われている

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色鉛筆

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由比ケ浜  何かで聞いたことがある名前。
駅を出るとすぐにレトロな感じのお店が隣接している。
折角なので少し周りを歩いてみる。
オシャレなお店、住宅街が並ぶ。

 

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コピック

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お昼時なので歩きながら持参したお弁当のおにぎりを頬張りながら歩く。
地図を持ってくれば良かった。方向が分からず来た道を戻る。

後から地図で確認すると、そのまま行けば、大仏と長谷駅の間に出たようだ。
電車に乗るよりそのコースの方が楽しかったかもしれない。

長谷駅

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透明水彩

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鎌倉の大仏、長谷寺 この名前を思い浮かべる名前の駅、『長谷駅』。
初めて降り立ったその駅舎をみて、少々ガッカリした。
その風貌は、町の飲食店の感じの建物・・・

しかし、流石に人気のスポット。乗降客が本当に多い。

 

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色鉛筆

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江ノ電は多くの区間が単線なので、どこかの駅、または、すれ違い専用の場所以外で
すれちがうことになる。

長谷駅はそんな駅のひとつであり、上り下りのホームがある。

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透明水彩

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海岸へもすぐに出られることから、人気のスポットのひとつに違いない。
海水浴場は由比ヶ浜海水浴場、広大な海水浴場だ!

極楽寺駅

 

 

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ペンテル・プラマン

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第3回 関東の駅百選認定とあり 確かに他の駅に無い雰囲気がある。
想像していたより小さくてカワイイ駅である。
この日は日差しも強く暑い日であったが、この駅のホームに降り立った瞬間、実に心地よい清涼感につつまれた。

ホームの風通しのよさと、トンネルからの涼しい風があるのだろうか・・・
ホームの横を流れる小川のせせらぎの音も清涼感をより助長してくれているようだ!

流石に関東の駅百選に選ばれた駅だけあって、駅前でスケッチしている
ご婦人グループがいた。

 

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色鉛筆

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えっ? うそぉ〜  こんなに近いの?

数人の女の子の 歓声と笑い声が山門に吸い込まれていった。
そして、私が江ノ電の駅スケッチを思い立ったきっかけもこの極楽寺駅である。

 

 

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透明水彩

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極楽寺駅は、江ノ電唯一のトンネルのすぐ近くでもある。またその近くには極楽寺がある。
綺麗に手入れされたその境内は新緑でとても美しい。
山門前の生垣の手前には紫陽花のの姿が見える。季節には美しいことだろう。

また、江ノ電の車庫である 極楽寺車庫はトンネルの反対側、
稲村ガ崎駅との間にある。

 

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稲村ヶ崎駅

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シャーペン

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ちょっと高級住宅地っぽいが、周辺のリゾートのお家とは違ってちゃんと人が住んでいる感じ。

線路脇を歩いていると、昔ながらの井戸のある家を発見。
こんなところで見るとはと思い、ちょっと意外な感じがした。

 

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透明水彩

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時間があったら稲村ケ崎まで、行きたいところ。それは次回のお楽しみ・・

稲村ヶ崎の駅ホームには、珍しく待合室があった。

七里ヶ浜駅

 

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透明水彩

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駅改札横の壁にヨットのオブジェがあるように、海は目の前。
江ノ島がかなり近くに見えてきた。

駅を境に海の反対側はいきなりの丘。
そこにはスペインの白い村を思い出させるような
白い大きな家が丘一面に並んでいる感じ。
正に高級リゾート。

この丘からは江ノ島が一望でき、
さぞやいい眺めの生活を送っているのだろうなどと想像を
巡らしながら、海岸に出る。

 

 

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色鉛筆

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海岸は広く、海水浴にはまだ早いにもかかわらず結構な人がいる。
犬と戯れる人。 恋人同士。友達同士。家族連れ・・・
なかなかの人気のスポットがあるようで
乗降客も多い。特に女性。

七里ヶ浜と鎌倉高校前の間には、面白い場所がある。
上り下り専用のすれ違いのためだけに複線になっている
部分があり、早く到着した側がここでは信号待ちするのである。

鎌倉高校前駅

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透明水彩

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鎌倉高校前駅は、他の駅に無い個性がある。
急に江ノ島に近づいた感じがすること、
すぐ横の道路を超えるとその下はもう海である。

また、駅を隔てた反対側は一気に丘状になって迫ってくる。
駅はそんな隙間に建っている雰囲気がある。

駅の前が袋小路のようになっているので
車が入ってこない広い道路である。

 

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シャーペン

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そして線路と丘に沿って作られた建物の間の道を抜けると、
また驚くようかな、綺麗な雰囲気のある住宅街が広がっている。
しかし、どの方向も坂である。

腰越駅

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透明水彩

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腰越駅は、ちょっとどうしようかと思った。
駅の改札を出たところは、車も通れない細い道。
真っ直ぐに前に伸びる道と左に曲がる道の角に『満福寺』の看板と矢印。

とりあえず正面の細い道を進んでみる。(絵)

 

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パステル

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鎌倉高校前方向の丘を背景にホームに入ってくる電車は絵になる。

 

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透明水彩

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 腰越駅は、江ノ電が街中を走る区間の一方の駅である。

もう一方は言わずと知れた 江ノ島駅である。

一気に電線のごちゃごちゃ感が増す!

江ノ島駅

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透明水彩

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文字通り、江ノ電・駅を代表する駅である。
2年前、路面電車を描きたくて、初めて訪れた駅でもある。

駅舎が線路で、すっぱり切り裂かれたように左右に分かれているのが
印象的であり、駅の創りも江ノ電駅の中では、極楽寺駅に劣らないと思う

 

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あかしや水彩毛筆

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さすがに、観光地江ノ島や水族館などの最寄り駅であり、
人の乗降も多い。

湘南海岸公園駅

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透明水彩

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 湘南と言えば海。おしゃれなポイントの代名詞。
サザンの歌を思い出す名前・・・ しかしそれはイメージ。

ちょうど近くの小学校の下校時間に遭遇したようで
生徒さんたちが歩道からあふれんばかりで駅のほうに向かってくる。

駅前の道も車の通りが多い割には、狭い道である。

 

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透明水彩

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丁度江ノ島方向からの電車がやってきた。

鵠沼駅

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透明水彩

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湘南海岸公園駅と鵠沼駅の間には、やはり江ノ電唯一の陸橋がある。
そして鵠沼駅は、江ノ電唯一の地下通路を渡った所に改札口がある。
地下から線路の両サイドに出られるが、いずれの口からでても
道路が狭い。

 

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透明水彩

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 江ノ電もこの陸橋を越えたあたりから、線路沿いの風景が一変する。
いわゆる海岸の観光地からから離れ住宅街、さらには都会に近づいた感じがするのである。

したがって、江ノ電の線路も住宅の中をぎりぎりの隙間で走っている感じがする。

このあたりになると、ブロック塀は外敵の侵入防止といよりは自分が線路に落ちない為の防護壁のようにも思えてしまう。他の場所でも線路に家が接近しているところは少なくないがそんな気がしてしまった。

柳小路駅

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水彩色鉛筆

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 ここで、デジカメの電池とメモリー容量がピンチになった。
最初に電池。液晶表示なしに設定して凌ぐことに決めた。
直後、メモリーが満タン。
そこで携帯電話のカメラで撮ることにした。
ならば、画質の点ではデジカメの方が良いので、解像度をVGAに
設定して枚数を稼ぐことにしたが、やはり あっという間に満タン・・・
ついにここからは、携帯電話頼りになった。

 

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透明水彩

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時間もそろそろ下校時刻。駅には高校生の姿がグッと増えた。
線路の横を併走する道路は交通量がかなり多い。
遠くにはビル、マンションなどが見えて随分と増えたし
周辺の感じ 普通の住宅街の雰囲気になってきた。

さて、それにしても なぜに 柳小路・・・
どこかの繁華街の名前っぽいが・・・

電車が過ぎると駅のホームには誰もいなくなった・・・

石上駅

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透明水彩

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 道路の横の隙間に無理やり押し込んだような
線路に人が「こぼれて」しまいそうな感じを覚えてしまうような
細くて長いホーム。

 

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透明水彩

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 この横の道路は学生さんが歩く姿が多い。
もしかしたら皆さん、藤沢駅まで、歩いているのかなぁ・・・
駅のホームから藤沢方面を見れば、電信柱と電線しか見えない・・・

藤沢駅

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透明水彩

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 鎌倉駅をスタートして、ついに藤沢駅にたどりついた。

 

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シャーペン

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 私服の高校生達が大半を占める。
皆改札口から吐き出されていった。

 

 

 

 

 

 

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江ノ電

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ふと思い立ってこんな企画をたててみた。

かなり無謀だとは思う。でもいいさ。

ペンで線画を描き、様々な画材で

2010年2月に出版した『楽しいお絵描きワールド』 の実践編って感じです。

下絵のペン画は、MICROPERM  0.1と0.3 およびPIGMA  0.1  で描いています。

ちょっとおまけですが、色を付けた絵をPCで、セピア加工してみました。

意外といい雰囲気になるものです。

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